ぐれ会って何?大人の発達障害グレーゾーンについて日頃の凸凹を語り合おう。

できることとできないことに偏りがあるなぁ、能力に凸凹を感じずにはいられないなぁ、そんなことを思っている方々、こんにちは。

「能力に偏りがある=発達障害」ということが最近言われ始めているけれど、自分が当事者とは言い切れずモヤモヤしていたり、

自分でも受け入れられていないのにましてや家族や上司、同僚にカミングアウトするなんてことはできないなどと一人思い悩んではいませんか?

そんなあなたに本日は、発達障害グレーゾーンの人たちの拠り所となれるような場所「ぐれ会」をご紹介していきたいと思います。

(「ぐれ」は「グレている」のぐれではなく、「グレーゾーン」の意味なのでご安心を!)

それでは早速どんなところなのかご紹介していこうと思います。

ぐれ会とは?

ぐれ会とは、日本で初めて「発達障害グレーゾーン」の人たちを応援するために作られた会です。

月に一回程度開催されていて、予約制となっています。

発達障害グレーゾーン支援団体「OMgray」(オムグレー)と代表のオムさんによって作られたコミュニティーです。

開催場所は、東京都高田馬場にある大人の発達障害当事者のためのカフェ&フリースペースNeccoで開催されることが多いようです。

一回500円と良心的な値段設定となっています。

発達障害グレーゾーンって何?

皆さんの中には、発達障害グレーゾーンって一体なに?発達障害とどう違うの?と思っている方もいると思います。

ここでは少し、発達障害グレーゾーンがどのようなものかご紹介していこうと思います。

そもそも発達障害とは、グラデーション状の障害なので、発達正常とのはっきりとした線引きはありません。

一見しただけでは発達正常の人と同じか、それよりも上をいく受け答えや立ち居振る舞い、言動ができてしまうこともあるため、病院に行ってみても診断結果が下りないという人がいます。

ですが実際は、それは無理をしてやっていることだから常に頑張っていなければならず、どこかで無理が生じてきてしまいます。

そんな、実は発達障害の傾向があるんだけれど、医師からは発達障害という診断がもらえなかった人、もしくは調べるに至っていない人たちのことを、「発達障害グレーゾーン」と言います。

ぐれ会で応援したい人たち

ぐれ会では、「ギリギリでなんとかやっている人たち」を助けたいという思いで開催されています。

なぜなら、発達障害グレーゾーンの人は、苦手なことも発達健常者と同じ水準まで頑張りでやろうとするけれど、その分すごく疲れてしまう場合が多くあるからです。

「いっぱいいっぱいなんだけど、なんとか頑張って日々を過ごせている人」がたくさんいるのです。

そういった、糸を張りっぱなしの人が少しでも安心したり落ち着いたりできる場所をということでこのような人たちを応援するのがこの会の趣旨です。

イベントの流れ

ぐれ会では、輪になってグレーゾーン当事者同士でアットホームな雰囲気の中おしゃべりをしていきます。

会によっては、軽いワークショップやプチ講座を行うこともあります。

飲食物の持ち込みは自由で、お茶などの飲み物と簡単なお菓子が提供されます。

会は全体で3時間程度、開かれます。

ぐれ会の3つの特徴

ここでは、「ぐれ会」が他の発達障害関連の会やイベントと異なっている点を3つに分けてご紹介していきます。

1.「解決」よりも「共感」をメインにしている

「ぐれ会」では、日頃起こる「困った」にどう対処していくかという「解決」を急ぐのではなく、まずは「共感」してもらって心の状態を整えることをメインとした会です。

より問題の「解決」に焦点を当てた会に参加したい場合は、同じOMgray事務局が開催している「問題解決シェア会」に参加してみるのも良いでしょう!

2. 発達障害グレーゾーンの人に限定している

この会が他の発達障害当事者会と明らかに異なっている点は、「発達障害グレーゾーンの人」に限定しているところです。

発起人のオムさん自身、過去にいろいろな当事者会に行ってみたけれど、診断をもらって見るからにおかしな言動をしている発達障害の人と、発達正常の人のはざまの人のための会がないなぁ、、、というもどかしさがありました。

やっぱり、症状の大きさや特性の違いに分けたコミュニティを作ったほうが、双方にとって有意義で効果的な会になるだろうという思いがあったそうです。

そこで、今そういった狭間にいる人のための会がないのなら、自分がグレーゾーンの人限定の会を作ってしまおう!と思いたちできたのがいまの「ぐれ会」なのです。

そういった経緯があるため、発達障害の診断を医師からすでに受けている人は、基本的には対象外となっています。

3. 徹底的な守秘義務をお願いしている

この会に参加する人の中には、クローズ就労(発達障害の症状を隠している会社員)の人も多く含まれます。

発起人で発達グレーゾーンのオムさんも、働いている会社の人たちにオープンに話していないクローズ就労を行っています。

そこで重要なのは、クローズ就労をしている人たちにとって、こういった発達障害の会に参加するということだけでも勇気のいることです。

そういったセンシティブでデリケートなことについて話し合う会なので、会の中での症状に関しての話や誰が言っていたかなどは基本的に一切外へ持ち出して話したりしない決まりになっています。

そうやって、周りに発達グレーゾーンのことを話していない人たちにとっても安心できる環境作りをしています。

参加者の年齢やバックグラウンド

参加者の年齢層は、20代、30代の人が多く、次に40代の人が多い傾向です。

ですが、10代や50代以上の人が参加していた会もあるので、年齢問わず誰にでも参加していただける会となっています。

また、周りに障害や症状を隠しながら仕事をしている、もしくは仕事を探している人が多いです。

具体的な参加者の基準

では、具体的にどのような人が参加可能なのでしょうか?

少し見ていきましょう。

  • 発達障害未診断だけれど、ADHDヤアスペルガー症候群などの発達障害の傾向を自覚している人。

「大人の発達障害」という言葉を最近聞いて、「自分もかも」と最近思い始めた。

  • 病院で発達障害の検査を受けた結果、その傾向はあっても認められなかった人。

病院に行ってDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル・5版)などの診断基準を用いて専門の医師に診てもらったが、はっきりと発達障害と認められず、グレーとされた。

  • うつ病や双極性障害、不安障害などの二次障害で困っている人。

この二次障害が発達障害そのものよりも一番気をつけなければならないくらい厄介なもの。多くは、気づかずのうちに「頑張りすぎる」ことにより体の不具合が生じてくる。

  • 集団生活に馴染めないと感じている人。

人との距離感が掴みにくかったり、自分の行動を周りに理解してもらえにくいなど。

  • 発達障害や精神障害の当事者の周りにいる人。(具体的には、家族、医療・福祉関係者、発達所具合支援に従事している人)

基本的に参加NGの人

基本的に参加できないと言われている人もご紹介しておきます。

  • 発達障害もしくは知的障害の診断をもらっている人

前述した通り、グレーゾーンの人限定となっている会のため、基本的に障害として診断結果がおりている人は対象外です。

  • 発達障害系のイベントで過去にトラブルを起こした人

「ぐれ会」の決まりについて

この会には、会に参加する参加者全員が安心して楽しく時間を過ごすための2つの大きなルールがあります。

1. 守秘義務

前で少し述べた「守秘義務」は、この会の絶対原則です。

先にも述べたように、グレーゾーンの人たちの内情は非常にセンシティブでデリケートなものも含まれるため、守秘義務はぐれ会で守らないといけない原則の一つとなっています。

2. 参加者は皆、「平等」という意識

当たり前のことですが、「障害が重いからここでは偉い」とか「クローズで仕事をしているから僕の方が大変なんだ」といった参加者同士で比べたりするためにこの会はあるのではありません。

あくまで、話している一人一人を肯定して、自分も含めた一人一人が尊重される会になるように、参加者一人一人が意識することが求められています!

この他にも「ぐれ会」でみんなで気持ち良く過ごすためのルールを会に行ったら始めに説明しているので、しっかり守ってお互い気持ちの良い会になるように心がけてください。

「ぐれ会」の今後の活動予定

下記HPから今後の「ぐれ会」及びOMgray事務局が開催しているグレーゾーンの人のための他の会の予定を見ることができます。

OMgray事務局 公式ホームページはこちら

終わりに

いかがでしたでしょうか。

本日は、主に東京とで開催されている発達障害グレーゾーンの人のための会、ぐれ会についてご紹介していきました。

日頃の「生きづらさ」に少し風穴を通せるきっかけとなれたら幸いです。

それでは、本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回お会いしましょう。

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