こんにちは、マイコです。
『同時に複数の人を好きになっちゃった。だけどそれって、悪いこと?』
この疑問に、世間で言われている「常識的な」人は、こう答えると思います。
『一人の人だけに絞って、他の人への愛情は捨てるべきだ。さもなければ、浮気となってしまう』
これからご紹介する「ポリアモリー」という生き方を選択した人たちは、今まで常識とされていた「恋人は一人」という概念を覆し、より自分に正直に生きようと努力している人たちです。
それでは、一つずつ、あなたが感じているポリアモリーに関する疑問を解きほどいていきましょう。
そもそも、ポリアモリーってどんな人?
Oxford Dictionaryによると、ポリアモリーとは、
The practice of engaging in multiple sexual relationships with the consent of all the people involved.
(関係する全ての人々の同意を得て、複数の性的関係を結ぶ習慣)
を指します。
「えええ、そんなこと言っても、そんな複数の人と同時に深く関係し合うことなんてできるの?」
そう思われる方が多いと思います。
実際、wiki pediaには、ポリアモリーの説明の一番始めに、次のように断りを入れています。
一夫一婦制(モノガミー)が法定婚姻制度となっている国家において、法的にも道徳的にも想定されていない。
しかし、近年、社会や法律に囚われない自由な愛の形を求めて、ポリアモリーとしての生き方を実践する人は増えてきています。

日本でポリアモリーと公表している有名人
それでは、日本でポリアモリストとして生きている人々をご紹介していきましょう。
1. 叶姉妹の姉、叶恭子さん

叶姉妹(姉)の叶恭子さんは、ポリアモリスト(=ポリー)であるとご自身のブログで公表しています。
叶姉妹オフィシャルブログによると、妹の美香さんは姉恭子さんの愛の形に言及し、こう語ります。
(ポリアモリーは)姉にとって、とても自然な愛のかたちです。ポリアモリー(複数愛)とは、複数の人と 同時に、それぞれが「合意の上」でお付き合いをする(性愛関係を含む)ライフスタイルのことをいいます。ですので、浮気 でも不倫でも二股でもなく、むしろ「誠実で正直な複数恋愛」です。
2. きのコさん
他には、cakesというウェブマガジンで連載記事を書いているきのコさんも、日本のポリアモリスト(ポリー)として、世の中にその生き方を発信しています。

3. 岡本太郎の両親、岡本一平とかの子
太陽の塔で知られる岡本太郎の父、岡本一平と母、岡本かの子も、実は日本の複数愛実践夫婦です。

その内容は簡単に話すと次のようなストーリーです。
父一平は放浪生活をスタートさせ、その影響で母かよ子は精神的に不安定になっていきます。
その後かの子は、学生である茂雄と恋に落ち、性的関係を結びます。しかし、茂雄はかの子の妹とも関係を結んでおり、かの子はますます不安定になっていきます。
▼関係図

それを知った父一平は、茂雄を家に住まわせることを提案し、一平、かの子、茂雄の3人で暮らす生活をスタートさせます。(このことを、オープンマリエッジと呼びます。)
その後も、茂雄とは破局しましたが、このようなオープンマリエッジの状態は長く続いたそうです。
その後、かの子の恋人として亀三が家にやってきて3人で暮らすようになった時、亀三が一平に、かの子をくださいと申し出たことがあるようです。
その時、一平が告げたことは、
かの子を俺から奪うのだけはやめてくれ。二人で何をしていようが、世間の道徳がどうであるかとかは何も構わないから。奪うのだけはやめてくれ
そして、一平のかの子に対する愛情は、次の言葉に現れます。
俺はかの子を単なる女房として愛しているのではない。俺の彼女に対する愛情は、もっとずっと深くて大きいものだ
そして、子どもの岡本太郎は、両親の愛について、次のように語りました。
命一杯に生き切った両親を誇りに思う
「複数愛」に関する様々な疑問
ここでは、複数愛(ポリアモリー)のことはなんとなく理解できたけど、まだモヤモヤとしているな、といった方のために、想定される疑問とそれに対する解答を簡単に書いていこうと思います。
1. 不倫との違いは?

不倫との大きな違いは、「全ての関係者の同意を得た上で」複数の人と関係を結んでいる点です。
そのため、一般的に言われている不倫や浮気と比べて、「とても透明性のある愛の形」ということができます。
このとき、愛する人が、愛する自分以外の存在の人のことを「メタモア」と呼びます。
愛する人を共有しているという認識をポリアモリーの人は持っているため、そこが一般的な浮気と異なる側面だと言うことができます。
2. 違う相手と会っていて、もう一人のパートナーが嫉妬することはないの?

実は、ポリアモリー実践者たちのお話を聞かせていただくと、嫉妬したことが「ある」と答えた方は8割以上を占めていました。
しかし、考えてみてください。
あなたは、モノガミー(一夫一婦制)の社会で一人の男性・一人の女性とお付き合いをしていたときに、全く嫉妬しなかったでしょうか?
パートナーが自分以外の異性と楽しそうにしている様子を見かけ、嫉妬してしまった経験をお持ちの方は多いと思います。
なので、基本的には、一般的な恋愛をしている人たちと同じように嫉妬することもある、と考えていただけたらよいかと思います。
ですが、ポリアモリー特有の感情に、「コンパージョン」というものがあります。

これは、ポリアモリストの間では、嫉妬の対義語として使用される用語で、簡単にご説明すると、
恋人の恋人が、恋人とキスしているのを見て嬉しく思う気持ち
のことを指します。
普通に考えると、「そんなことありえるの?」と疑ってしまいますよね。
実際、ポリアモリストとして数年の経験を持つ人でも、まだその感覚を味わったことがない、という人も一定数いるようです。
しかし、コンパージョン(恋人の恋人が恋人とキスしているのを見て嬉しく思う)に達すると、すごく幸せな気持ちになれる、と語るポリアモリストの方が多数いるのも、また事実です。
3. ポリアモリストになるきっかけは?

ポリアモリストになるきっかけは人の数と同じだけあり、とても様々です。
ですが、今回はその中でも特に代表的なもので、ポリアモリストの方が、ポリアモリストとして生きていくと決めた根本的なきっかけを、いくつか紹介させていただこうと思います。
わたしポリアモリーになった理由:
・「誰かを好きになってしまう」というありのままの自分をパートナーに隠していることや押さえつけて生きていることに対する不満や問題意識から。
・「愛してはいけない人がいるなんておかしい」という考え方から。
例として、子どもを挙げています。
一人っ子の子が複数兄弟がいる子に比べて、両親からの愛情を2倍や3倍もらっているわけではありませんよね?
愛する人の数で愛情の大きさは、増えたり減ったりしないのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ポリアモリーについて、ざっとまとめただけでも、様々なエピソードが出てきますね。
今回まとめきれなかった内容については、次回以降の記事で順々にご紹介していけたらと思います。
この記事を読んで、少しでもポリアモリーという生き方に興味を持っていただけたら幸いです。
それでは、最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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